Where are you going?

ニートからぷーたろーへとバージョンアップした近頃の私は、東京で労働を体験していました(その後、順調にダークサイド家なき子突入)。

 

ソワソワドキドキ2週間泊まり込みで店員さんやってみた感想は

何にも破壊しなくてよかった〜!!

そして

泊まれる家があるって本当に便利だな!

 

 

一度商品を丸ごとひっくり返しそうになるピンチはあったものの、気がつけば当初の予定を過ぎて最終日の打ち上げまでしっかり参加して、「私もカフェラテ飲みたい♡」とか「脚が痛いから湿布買ってきて欲しい♡」とかジワジワと図々しさも醸し出した労働期間。

 

腹筋がないから声を張るとひっくり返っちゃうし、第一声はタンが絡みがちで「いらっしゃいませ」がおっさんみたいにガラガラしちゃうんだけど、焦りすぎて「うーんどうかなぁ?了解でーす☆」とか言っても笑ってくれるお客さんは優しかった。

疲れて口が回らなくなって「よけれだばばばばばば(良ければお砂糖お使い下さい)」と言っても何となく伝わる感じ、人間言葉じゃなくて気合いだなと思う。

 

 

サーモンピンクの制服にも慣れてきた頃、ここが終わったらどこへ行こうかと本格的に考え始めた私。

「やっぱり関東に家があると便利だよなぁ、自分の家が欲しいな!」

ということで、ネットでお部屋探し開始。

安くて素敵なお部屋を見つけて内覧に不動産屋さんへ電話を掛けたり、東京は光熱費ってどのくらいかかるんだろう?と周りに聞いたりワクワク。

 

今のうちにお休みもらってお部屋決めようかな!とか話していたら、レジに立ってお客さんを呼び込んでいたピンチヒッター事務員さんが言った。

「部屋借りるなら、まず仕事探さないと貸してもらえないよ?」

 

 

そうか、私無職だった。

 

 

仕事がないと家が借りられないとは、ものすごく盲点だった。

そして、賃貸情報に載っている更新期間2年の文字。

 

 

2年って長くない??

 

 

家を借りる人は同じところに2年住んだりするんだよなぁ…ということをしみじみ思う。

職場や家庭の事情、お気に入りの街に住みたい!などなど今のところ動機が全部無い私。

何の縛りもないということは、選択肢が多すぎて何も決められないという状況に陥りがち。

 

それじゃあ、短期で住めるシェアハウス?

私が求めてるものってなんだろう??

 

 

① 眠るスペースがある

 

② 絵を描いたり作業ができる

 

③ 使いたい時にトイレとお風呂を使いたい(洗濯できたら素敵!)

 

④ 料理できたら嬉しい

 

⑤ 土に触れたい

 

 

これ、やろうと思えばテントでもできるなぁ。(お風呂と洗濯以外なんとかなる)

 

そもそも、私は本当に東京に住みたいんだろうか??

どうしたことだろう、直感と勢いで来たはずが心が鈍ってどこにも振れない。

街中の路地って、狭くて臭くて地面がベタベタしてるんだなぁ。

 

 

都会の喧騒に紛れ、私はすっかり迷子になってしまった。

 

 

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何語か分からない言葉が飛び交うドミトリーのベッドに横たわって、延々と蚊に刺されながら開け放たれた窓から入り込む風が気持ちよくて、北海道はもう夏かなと思ったらふいに鼻の奥で懐かしいにおいがした。

 

どこへいこう?

今一番何がしたいだろう?

 

「Have a nice day!」

廊下で荷物をまとめていたとき、声をかけてくれた彼は振り向いたらもう階段を駆け下りて行くところ。

私は背中とお腹にリュックを背負って、もげそうな肩でなるべく背筋を伸ばして宿を出た。

 

 

今、思い浮かぶ顔に会いに行こう。

 

私を知る人と、今のグダグダな私にちゃんと会いに行こう。